オイル交換の薦め


エンジンにとってオイルは血液のようなもので熱や摩耗などからエンジンを守る大切な役目をもっています。
残念ながらこのオイルは定期的に交換をしないとエンジンを痛める結果となる重要な消耗品です。
交換の時期は諸説ありますしエンジンの種類や使う頻度、使い方ばかりか、外気温や湿度、季節や使用される地域によってもその劣化具合は違います。

昔から良いオイルを使うことは良いことだと言われてきましたが、たまに乗る200馬力の大排気量スポーツバイクと春夏秋冬毎日通勤で使う原付バイクでは求められるものが違いますし、予算も限られているでしょうから交換時期や使い分けなどが賢い選択だと思います。
何が一番大切かと言うと、きちんと定期的に交換すること。劣化したオイルで乗り続けないということです。

そのバイクを1年くらいで乗り換えてしまうなら高級オイルは躊躇うでしょう。でもサーキット走行が趣味だとか、大事に10万キロは乗るぞというならオイルに気を使った方がいいのは論を待ちません。

1千キロで交換した方がいいという人もいれば、メーカー推奨値で5千キロでよいという人もいますが、それこそエンジンの種類や使い方、環境を熟慮して自分のバイクに適切な時期を知ることが必要です。

一般ライダーの意見を集約するとよく乗る人で年に2回、春と秋頃、季節の変わり目に交換するという人が多いようです。冬は粘度の柔らかいものを夏は逆に硬いものをと使い分ける方もいます。理にかなってはいますが、そうしなければエンジンが壊れるということはないので、そのあたりはカスタムと同じノリ、予算の都合で選んでも差し支えはないと思います。とにかく新しいオイルに交換することが重要なのです。またあまり乗らない人でも1年に1回は交換したいものです。一番良くないのはエンジンを始動せず放置しっぱなしです。

車庫保管で外気温にエンジンが晒されない好条件の保管をしている場合はそれほどでもないようですが、青空駐車で真夏の炎天下や真冬の寒冷期にエンジンを使った場合は熱による劣化や空気に触れて酸化、結露による水分の混入でオイルの性能低下は進みます。まったく乗らないのも水分が混入してオイルが白濁化しますからそのままではよくありません。ともに早い時期に交換した方が良いでしょう。またサーキット走行をする人は一般道よりも交換サイクルは短い人が多いようです。

交通の流れが速い欧州や大陸と違い、日本の交通事情は短い距離でのGO・STOPや炎天下での渋滞、湿度が高く寒暖の差が激しい環境など、とにかくエンジンおよびオイルにとっては好ましいものではありません。欧州の郊外を千キロ走るのと都内を千キロ走るのではオイルの負担も違います。

ではどれだけ走ればOKかと具体的数値は上記の論より難しいのですが、劣化の早い傾向の鉱物油の尺度から一般的なツーリングの使用で走行距離3千キロをお薦めします。またメーカー推奨値の半分の距離と決めている人も多いようです。

オイルは新しいものが良いというのは紛れもない事実ですが…千キロで交換と言うのはメーカー推奨値の5〜10分の1にあたり、疑問の声もあるようです。ちょっと考えてみましょう。

一日に5百キロ程度を走ってしまうツーリングライダーがいます。一泊往復で千キロです。東京〜金沢を往復等ですね。ですが千キロで交換するというのはかなりの負担を強いることになります。たまに距離を伸ばすよりエンジンにとっては稼働している状態の方がよいので、たまーに始動するよりは機械にとっては良いことですから単純に2日走って千キロだからすぐ交換というのは現実的ではないでしょう。その後涼しい時期に少し乗って距離が2〜3千キロにのびたら交換というのが現実的かと思います。もちろん猛暑の時期に北海道を一周したなどは帰宅後交換するのが好ましいと思います。
また1年で千キロ程度しか走らないというライダーもいます。さすがに2年目は交換をお薦めしますが、この場合は距離よりも自然劣化していくことを考慮しての交換です。

法定速度でもエンジンが高回転で回っている原付バイクならオイルの負担も大きいでしょうし、3千回転も回っていればほぼ用が済んでしまう大排気量車ならまた別でしょう。また油温の上がるエンジンで真夏の渋滞ばかりだとまた話はかわります。これも一概に言えません。

夏の炎天下で一気に3千キロを走破してしまったなら、涼しくなる前に早目に交換しておいた方がいいでしょうし、5百キロ程度しか乗らなかったなら環境保護の観点から考えても冬まで持ち越していいかもしれません。

また忘れてならないのがオイルフィルター(エレメント)の交換です。早い話がエンジン内のゴミ取りです。こちらはオイル交換2回に1度の交換が目安です。

とにかくエンジンオイルの管理は怠らないで下さいというのが一番言いたいことなのです。

麒麟倶楽部で取扱っているMOTULオイルを紹介します。


3100 GOLDの特徴

鉱物油を基本にした部分合成油で主にペール缶で売られています。しかし適合規格はMA2 SL JASO MAですからベーシックオイルとはいえ決して性能に不備はありません。

■3100 GOLD 4T 10W-40──────
適合規格:MA2 SL JASO MA、部分合成油

小排気量〜大型バイクまで、一般的な使用を考慮したベーシックなオイル。
経済的負担も少ないので、日頃頻繁に乗っているバイクで距離を走ったらコマメに交換するというのに向いています。

普段、鉱物油しか入れていないという方や、そんなにオイルに性能を求めていないよという方にも安心してお薦めします。


5100 4T の特徴

エステル配合により流体潤滑域における摩擦を低減。出力向上に貢献。せん断による粘度低下を極力抑え、安定した油圧を維持。

■5100 4T 10W40──────
適合規格:API SL、JASO MA、半化学合成

高性能スポーツバイクから一般バイク、高性能スクーター向け。スポーツ走行からストリート走行まで幅広く対応。下の5100 4T 15W50も同じですが、オイルに拘りたいというユーザーさんが日常使うには適当なオイルと言えます。

■5100 4T 15W50──────
適合規格:API SL、JASO MA、半化学合成

上記10W40よりも粘度が硬く、外気温および発熱量の大きなエンジンの大口径、高トルクな高性能スポーツバイク、冷却にシビアな大排気量の空冷エンジン搭載車や高性能スクーター向けとなっています。


300V 4T FACTORY LINE の特徴

低フリクションでエンジン出力を最大化させながらも、充分なHTHS粘度を保つ事に成功。高出力と信頼性を同時に達成。クラッチ部分の摩擦係数を上げる事により、余剰なすべりを限りなく減らし、後輪へ伝わるパワーの損失を防止。この結果、エンジン出力を最大化させ、無駄なく後輪に伝えることができるようになった。

■300V 4T FACTORY LINE 5W40──────
適合規格:API SL相当、JASO MA 100% 化学合成、ダブルエステルテクノロジー

「二輪専用設計 ダブルエステルテクノロジー」採用。

5W40の粘度は高回転高性能バイクに最適。サーキット走行からストリートまで幅広く対応。300Vは100% 化学合成オイルでエンジンの性能ばかりか耐久性や耐摩耗性などにも配慮した高性能オイル。

■300V 4T FACTORY LINE 10W40──────
適合規格:API SL相当、JASO MA 100% 化学合成、ダブルエステルテクノロジー

「二輪専用設計 ダブルエステルテクノロジー」採用。

10W40の粘度は高トルク、高性能バイクスポーツバイク向け。サーキット走行からストリートまで幅広く対応。

■300V 4T FACTORY LINE 15W50──────
適合規格:API SL相当、JASO MA 100% 化学合成、ダブルエステルテクノロジー

「二輪専用設計 ダブルエステルテクノロジー」採用。

15W50の粘度は大口径、大排気量、高トルクスポーツバイク向け。サーキット走行からストリートまで幅広く対応。猛暑時、冷却にシビアな大排気量の空冷エンジン搭載車や大型・ハイパワーのフラッグシップマシンなどに最適です。


※オイルの価格は為替などの影響で変動する場合がありますので詳しくはお問い合わせ下さい。
また、ご希望のオイルがある場合は調達出来るものもありますし、持ち込みも交換工賃で対応可能な場合もありますので
気軽にお問い合わせください。

 
 
 
 
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